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遅れてきた誕生日_5
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「ごちそうさま」
会計が終わると、今日何度目かになるそのセリフを雄高さんはまた言った。
「なら良かったです。はい、りんご飴」
レジの横に置いてある飴達の中からいたものをとって渡すと「ありがとう」と片手で受け取った。
押しボタン式の自動ドアを2人でくぐると外の冷気が一気に身に染みた。
「うぅ〜やっぱ外は寒いな」
「ですねー。あ、そういえば雄高さんの所雪降りました?」
「あぁ。結構降ってたからまだ少し残ってるよ」
「へーここら辺は今朝には溶けちゃったんですよね」
急な紅蘭の階段を下るとどんよりとした雲が空に広がっていた。
「また降ったりして…」
「大丈夫だろ。天気予報も今日は何も言ってなかったんだし」
「そう…ですね。あ、DVD借りに行った後スーパー行っていいですか。俺の家今食料少ないです」
「慎の家に食料が無いのはいつもだろ」
「今週は料理しましたって‼︎」
案内をせずとも、雄高さんはレンタルショップの方へ歩いて行く。部屋デートの大体のおきまりのコースだからだ。
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