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遅れてきた誕生日_10
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「……え…あぁ、はい。そのつもりです」
急に振られた、触れないように厳重に包み込んでいた話題に顔が引きつった。
「あー。やっぱりそうなのか」
引きつりつつも笑う俺とは対照に雄高さんの口元からは笑みが消えた。
酒を飲んでいるせいか、目も座り始めた気がする。
バキッ、バキッまた雄高さんの手の中で袋に入っている小分けのせんべいが割れた。
「酷いよな…。相談じゃなくて、もう決めた後に俺に言って来るんだから」
そこについては、俺は何も言えなかった。
「…ごめんなさい…」
「お前さ、俺の事どう思ってるわけ?」
「……どうって…、好きな人です」
漠然とした質問に1番最初に思い浮かんだ答えが口から出る。
「知ってる。寧ろそうじゃないと許さねぇし。でもそれじゃない。お前さ…これからの人生俺と生きるって考えたことある?」
「あ、ありますよ!一緒に暮らしたり、旅行に行ったり、またアニメのDVD見たり…」
「へ〜、じゃあ将来俺と一緒にいるっていうのによくそんな事できるよな」
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