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明るい夜_13
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「…………」
「………っ」
「照れてる、んですよね?」
怒ってない確認の為そう尋ねる。
「………訊くなよ」
「………すみません。怒ってるもいるのかと思って」
「………怒んないよそんなことで」
少し呆れたみたいな声で雄高さんはそう言った。
「よかったです」
俺は再び横になると背中側から雄高さんを抱き締めた。
「………」
「………」
背中はポカポカしていて、抱き心地が良かった。
お互い言葉は交わさなかったけど、情事の後の特有の疲れもあって相手を感じているのだけで満足だった。
「………」
「……慎」
半分夢を見ているような感じになっていると、雄高さんに呼ばれた。
「………は、い」
腕の中の体が動く感触がする。
焦点がまだ定まらない視界に雄高さんの顔が写り込んだ。
「……、……………やっぱ早めに呼べよ」
「え?」
「 早く呼び捨てで名前を呼んでくれよ…」
「……………はい」
急にそう言われて返事しか返せなかった。
「………なんかありました?」
「別に。……呼び捨てもいいなって思ったから」
「そう、ですか」
「………あのな俺は、お前が思ってるほど大人でも、余裕があるわけじゃないんだよ。ただふつうに好きな奴から好かれたい、ふつうの男なんだよ」
「は、はい」
言い終わると雄高さんの顔はもう一度赤くなった。
そんなに呼び捨てが良かったのか…。
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