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囚われの姫と王子
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「……そう。あ、顔はもうちょっとこっち向けて?」
「お花持てる?」
「青い薔薇とかよくない?」
「最高。」
悠と梓は完全に彩葉たちの人形と化していた。腕を絡めてリボンを巻かれ、、梓は青い造花の薔薇を持つ。2人ともワイシャツ一枚で、辺りにはシーツを適当に敷いて、赤と青のバラの花びらを散らすのも忘れない。
「…ふくきたい」
「えー?すずしいからオレはすき」
「2人とも梓くんはあっち、悠はそっち向いてちょっと笑って」
「…綺麗」
「さすが彩葉ぁ…あんたほんと才能あるよ」
「よしっ、2人とも私の見込み通り!」
そう言うと彩葉は2人を撮り出した。
結局1時間程撮影され続け、うさぎ公園に行くには遅い時間になってしまったので、今日行くのは諦めて明後日行くことにした。明日はクラブ体験で学校が終わるのが遅く、あまり遊ぶ時間がとれないからだ。
「…つかれた。」
「姉キ30分だけっていったじゃん、ながすぎ」
「あはは、ごめんごめん…邪魔しちゃったねー…もうしないから、さ?」
申し訳なさそうな顔をして謝る彩葉を見て、いつもこうならいいのにと思ったのは悠の心のなかにしっかりとロックをかけてしまっておく。知られたら何をさせられるかわからないので、絶対にバレないよう何重にも心にロックをかけた。
「あずさー。どのクラブはいる?」
「…んー、とりあえず、楽そうなの。」
「えーいっしょにバドミントンクラブ入ろうぜー」
「えー、うごくのやだ」
「オレはあずさとやりたい」
「…んー。。体験だけしてみて、きめる。」
「っし!早くじゅぎょーおわれぇぇぇ…」
「はるか…こわいよ」
「あ、あぁ、つい。」
正直梓はすぐにでもバドミントンクラブに入るといってよかったのだが、いつも言うことを聞いてばかりの自分が悠に反抗したらどうなるのか、気になったので一度断ってみた。それでも最終的に悠に押されてしまった自分に、どこまで悠を好きなんだとツッコミながら、仕方ないかと笑った。
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