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立花王国王宮
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梓の誕生日前日。立花家では父の楓と母の紫音、梓で梓の誕生日を祝っていた。明日は紫音が通訳の仕事が入っており、三人で祝えないからだ。
楓は寡黙な方で、紫音はよく喋る。楓に似たのと幼い頃から紫音が話すのをずっと聞いていたので、梓もあまり喋らなくなったのだ。
紫音の手作りバースデーケーキはレモンピールの入ったチーズケーキにレモンクリームをトッピングしたものだ。梓好みに作ってある。
「梓〜誕生日おめでとう!これからもどんどん大きくなってね〜お母さん抜かしちゃうくらいに‼︎ほら、楓さんも」
「…梓、おめでとう」
「うん、ありがとう父さん、母さん」
「はいこれプレゼント‼︎これならまだ読んだこと無いでしょ?」
ラッピングを開くと、そこには『蝋燭の消える前に』という真新しいワインレッドに金文字の表紙の本があった。
その日は家族三人で久し振りの一家団欒を楽しんだ。
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