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思い出作り 5
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「っ、く…あずさ。」
「んむ?」
別に梓が超絶テクを持っているわけではない。梓が自分にしている、たったそれだけの事実が悠を絶頂へと追いやる。
今度梓にうさみみとねこみみ、それぞれの尻尾をつけてみようなんて小学生らしからぬことを考えながら悠は梓にキスをした。触れるだけのキスを。因みにいぬみみは梓には似合わなさそうなのでいらない。
費用は皆の頼れるお姉様、彩葉の全額持ちだ。代わりに撮影を迫られるが、自分にもその写真をくれるならとOKするつもりだ。梓かわいそ。
自身を梓の喉の奥に押し込み、窓際に置いてあった本物と見紛うような⚪︎⚪︎の造花を手に取る。
苦しそうにえづく梓に申し訳なく思いながらも喉の締まりに快感を委ねる。
悠は梓の髪に⚪︎⚪︎を挿して満足気に笑うと、梓の口から自身をずるりと抜いた。
「梓、どうしてほしい?」
「……」
放心状態の梓は何も答えない。その目は宙を泳いでいて、なんの感情も見て取れない。
「…あずさ?」
不安になってもう一度声を掛けるものの、何の反応もない。
何をしても反応がないので、慌てて身体を流してバスタブの外へ連れ出す。そうしているうちにも梓は段々ぐったりしてきて、バスローブを着せた頃には床に座り込んでしまっていた。
急いで譲治さんを呼びに行く。…ベルを鳴らせば良かったのだが。
駆けつけてくれた譲治さんに運ばれて、梓はベッドに沈んだ。
どうやらのぼせてしまったようなので、ブランケットはかけずにローブをはだけさせる。
火照った白い肌が色っぽいのにはもう慣れたのでいちいち焦ることもない。
ナイトテーブルに置かれたグラスの水を飲ませて、梓を落ち着かせる。
暫くして話を聞くと、どうやら数日前から風邪気味だったようで、冷たいものを食べたり歩き回ったりいきなり暑くなったりしたせいで普段の数倍のぼせやすくなってしまったらしい。
全く気づかなかったと落ち込む悠を横目に、うまく隠せていた安堵と逆に迷惑をかけてしまった申し訳なさで頭がぐちゃぐちゃしていた。
普段感情が激しく無い分、自分の中の感情に対してどうすれば良いかよく分からないのだ。これでも悠に対しては、随分と感情を露わにするようになった方だ。
心配してくれているのだと分かっているのに、くっついてくる悠が今は少し鬱陶しかった。
「悠…ちょっと1人にさせて」
「…え、でも」
「お願い。大丈夫だから」
「………うん。」
梓に出ていけと言われた。やり過ぎたか、愛想を尽かされたか。
部屋から出たものの、梓に嫌われたかもしれないと思うと喉がカラカラになって呼吸がうまくできない。
扉の前に座り込んで、顔を膝にうずめる。
譲治さんがもう一度来た時、扉の前で蹲って寝ていた悠を見て部屋の扉をノックをすると梓からそっとしておいてあげてと返事があったのでドアは開けずに悠にブランケットを掛けておいた。おじいさま優しい。
そんなことがあって、思い出を作ろうと思って過ごした1日はあまり良い思い出にはならなかった。
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