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キケンなお詣り-4
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「はぁっ!?」
返事はしないつもりが、つい大きな声が出てしまった。
「俺らの学校で有名なんやで。沢井流学園の紫ネクタイの子ぉらはええ身体しとるって」
どんな噂になってるの、沢井流コース!?
てか、そんな話で盛り上がるってどんな学校!?
男の口ぶりでは、変な噂を流しているのは一人や二人じゃないっぽい。
男が身に付けているのは私服だから、どこの高校かはわからない。
別に知りたくもない、っていうか関わっちゃいけない人だ。
「お、俺沢井流コースじゃないし」
「え? だってキミのネクタイ紫やん」
そうだよ、紫だよ。
あんたの言う事は確かに間違ってない。
でも俺は沢井流コースじゃないんだーっ!!
こんな訳のわからない男とはさっさとおさらばするに限る、と木で出来た階段を駆け下りる。
「待ってやー」
しつこいなー、もうっ!!
こんだけ拒否してるんだからいい加減に諦めて欲しい。
「とりゃっ」
俺がトントンと駆け下りた階段を男はヒョーイと飛び降りた。
敷き詰められた砂利が至近距離でズザッと鳴る音に急かされるように足を早めたけどすぐに追い付かれてしまった。
「もう~、照れ屋さんなんやから~」
照れてなんかない!!
あんたが色んな意味で恐いから避難してるんだ!!
「ちょ、な、何考えてんの!?」
俺の太ももに伸ばそうとする男の手をスルリとかわしながら、逃げ場を探す。
「ちょっとだけ、ちょっとだけ、な?」
獲物を目前にした蛇のような眼に、鳥肌がゾワッと立った。
ヤバイ!!
ガチの変態だ!!
一人の男として、自分の力で解決したかったけどもう無理っ!!
こうなったら、最後の手段に頼るしかない。
スウッ――。
「虎太郎~っ!!」
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