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闘神さまが微笑った-5
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大会の日はあっという間にやって来た。
一日目は他流派の人の為に沢井流の講習会が開かれて、二日目に交流オープン大会っていう日程になっている。
沢井流を退会した今、道場では練習出来ないからシロの部屋で細々と準備を整えてきた。
「こないだ俺たちが行った大学からも四人来てくれるんだよ」
こないだ……行ったっけ?
「ほら、寮に泊めて貰っただろ?」
「ああ!」
この間シロと悠夜おじちゃんと虎太郎と演武をしに行った大学だ。
俺が部屋に泊めてもらった望夢とあと寮長の鈴江さんは覚えてる。
めっちゃ覚えてる。
何か一言では表せないぐらいややこしい関係だったから。
絶対鈴江さんは望夢の事好きなんだと思う。
淡白そうな外見とは裏腹に独占欲の固まりっぽいし。
あと二人は誰だろうな?
気になって、講習会の会場になっている沢井流学園の武道場を見に行くと、壁際に座って模範演技を見ている望夢と鈴江さんの姿を見つけた。
もう一人、虎太郎を長身にしたような運動大好きっぽい人も確か寮で見た。
その人と鈴江さんの間に座って身体を二つ折りにして前屈をしている人とでちょうど四人だ。
「!」
前屈をしている人が顔を上げて俺が立ってる方へと視線を向けた。
何故か咄嗟に隠れてしまったけど、ヤバい、あの人ヤバい!!
何がヤバいって、同じ男子として怨めしくもなるその美貌。
花みたいだった。
それも、ハイビスカスとか薔薇とかゴージャスででっかいやつ。
花の人も明日の大会に出るのかな?
もう一度こっそり覗いてみると、今度は180度綺麗に開いた左右開脚でペタンと上体を床に張り付けていた。
花の人、何者!?
醸し出すベテラン感が半端ないあの人とだけは明日対戦することになりませんように!!
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