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俺の可愛い兄貴。
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side 海斗
「ほら。もう、そらも寝たんだから、兄貴も辛いんだろ?」海斗
「気づいてたのか?」咲夜
「兄貴はいつも自分のことを後回しにする癖があるからな。」海斗
「たく、昔から海斗は、ごま…かせ…ないなぁ」咲夜
兄貴はそのままその場に崩れ落ちた。
すかさず支え、ソファーに座らせる。
「今、薬取ってきてやる。待ってろよ。」海斗
兄貴をそのままに立ち去ろうとした。
「いくなっ。海斗。たのむからっ、俺を…ひと…りに」咲夜
兄貴は俺の服を掴み引き止めた。
意識がはっきりしてないのか、
滅多に見せない涙を流してる。
「兄貴、俺の膝の上でねるか?」海斗
「……うん」咲夜
コクンっと頷き、両手を俺に広げてきた。
俺は抱っこしてソファーに座り、
向き合う形で、兄貴の頭を胸に乗せる形で
抱きしめる。
なん年ぶりだろ、こうやって兄貴に抱きつくのは
小さい時はいつも抱きついてたっけ。
兄貴はあの事件から俺や空に不用意に触れなくなった。
忘れられない。いや、忘れてはいけない。
俺たちから両親を奪い、兄貴まで奪おうとした。
「…………ごめんな…さい、」咲夜
「兄貴は何も悪くないだろ。ゆっくり眠りな」海斗
兄貴の頭を撫でながら、優しく声をかけ涙を拭う、
俺の腕の中で子供のように頭をスリスリして、
服を握る姿はとても可愛かった。
俺は空が起きないよう願いながら
腕の中の安心しきった寝顔を見守った。
今は、なんとなくこの可愛い兄貴を誰にも見せたくないと
思ってしまった。
俺も独占欲が強いようだ。
涼太さんの次に兄貴が好きだ。
もしかしたら…………兄貴の方が上かもな、笑笑
くらべられねーけど。
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