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「じゃあ、さ。俺も漫画のお礼、させて欲しいんだけど」
「…えっ」
「俺の気持ちは、受け取れない?」
「…それ、もしかして俺のマネですか?」
「そうだな。君もこれくらい言わないと聞いてくれなさそうだから」
そう言うと、俺の頭をポンと優しく叩く。
少し口角を上げて、不敵な笑みをみせる峰塚さん。
初めて見るその表情に俺の心がドキッと音を立てて跳ねた。
「峰塚さんも意地悪とか言うんですね…!」
「普段は言わない」
「ですよね!だから、びっくりしましたよ」
「江野くんだから、かな?」
「…俺だから?」
「なんだろう…江野くんとなら、仲良くなれそうな気がする」
そう言うと、くるりと背中を向け、何時ものように漫画コーナーを食い入る様に見つめる峰塚さん。
その表情は前にも増して読めない。
でも、それって…。
俺は特別ってことなのだろうか?
「あ、あの!峰塚さん!」
「ところで、漫画どうだった?」
「えっ⁉︎」
「あれ、自分用にも買ったんだよな?まだ読んでない?」
「あっ、はい…えーと、まだ、ですね」
不意に振り返る峰塚さんのその言葉に心臓が飛び跳ねて、つい嘘をついてしまう。
でも、読んだって言えば、それはそれでどう感想を言えばいいのかもわからないし…。
とりあえず、色んな罪悪感で峰塚さんの顔が見れない!!
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