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二十一。
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*
ヒュンッ
女が金棒を持って、慎太郎に襲いかかってきた。
バキッ
彼は素早く木刀を取り出し受け止めるが、力が耐えきれず少しヒビが入る。
お互い武器を交えながら、女は慎太郎を見てニヤリと笑った。
「あらー、君の武器は木刀なんですかー?ダッッサいですね。」
「っ、」
(コイツっ、力が……!!)
どんどん増していく女の力に、慎太郎は押されそうになる。
「人を切りたくない?なるべくなら人を気絶させて終わらせたい?あっまーー!花畑だねアンタの頭。」
「!?」
その間に男は2人の側を通りすぎ、葵たちの方へ襲いかかろうとしていた。
「葵さんっ!!!名鳥っ!!!」
「あーー、無視しないでよ君!!今は私が相手してるんだからさぁー!」
ヒュンッ
「っ!!」
慎太郎が2人の方へ振り向こうとすれば、女が攻撃を仕掛けてきて慎太郎は動きを封じられた。
その間に男は葵たちの目の前まで迫ってくる。
「!!」
葵はまだ名鳥を背負っており、両手が使えない。
(駄目だ……!このままじゃ……!!)
「アンタら2人の首、いっただきー!」
男が軽快な声で、ワイアーで繋がった刃物を振りかざした。
その時ーーーーー、
パチンッ
「え。」
ーーー何か小さくプラスチックが割れた音がする。
バァンッ!!!
その瞬間、花火が弾き飛ぶくらいの音が聞こえた。
男は無様に地面へ倒れこみ、片足の痛みにもがく。
「いっだぁぁぁ!!!!……い"……マジ、何これ……冗談にならねぇくらい痛いんですけど……!」
男の近くにあった地面には、一部分が黒く焼け焦げており煙が立っている。
(い、一体何が起こったんだ……?)
「慎太郎くん。」
葵は慎太郎に向けて声をかける。
「この男はもう動けません。私たちのことは気にせず、どうか存分に戦ってください。」
「!!」
「貴方ならきっとできます。私が手を下すこともできますが、それは貴方が望まないでしょう?」
葵が笑うと、慎太郎は目を見開いた。
「なぁに、友情シーン見せちゃってるの?気持ち悪!1人倒せたくらいで、調子にのるなっつーの!」
女は顔に向かって金棒を振り回すと、慎太郎は腕でガードしながら木刀で受け止める。
バキッッ!!
「!!」
その瞬間木刀は折れて、慎太郎の片腕に金棒が直撃した。
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