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一話
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今日もまた、職員室に向かう。
まだ誰もいない職員室で譜面をパラパラと見る。
現在午前六時。
私は矢野 南。
この桜宮中学校で理科の教師をし続けて早五年。
吹奏楽部の顧問も一昨年から担当することになり、学級委員会も見ている。
自称、桜宮中学校一忙しい教師。
それに加え二年生の担任持ち。気の緩む暇など無い。
「プリントに不備が無いかな……」
と悩んでいたところ__
「おはようございます!」
あぁ、国語科の長谷川 樹先生がやって来た。
「おはようございます、長谷川先生。」
「おはようございます。」
彼はいつも元気で、いつも生徒とバスケットボールを楽しんでいる。
バスケットボール部の顧問で、一年生の副担任。
「なに悩んでいるんですか?」
「今日の理科の実験のプリントに不備が無いかを確認しているんです。」
「ちょっと見せてもらっても良いですか?」
パソコン画面に長谷川先生が近寄りフワッと良い香りがした。
「矢野先生、ここ、句読点が。のところが、になってます。」
「あぁ、ありがとうございます。」
せっせと誤字を直している間に長谷川先生はバスケ部の朝練で居なくなり、他の先生がぞろぞろとやって来た。
プリントがやっと出来上がった。
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