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八話
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「起立、気をつけっ、礼!」
「お願いします!」
とても元気な二年一組だ……
こっちは頭痛が酷い………。
ズキズキとする頭を隠して授業を進める。
「では、プリントを配布します。」
配っている途中だ。
「先生、体調大丈夫ですか?顔が青白いですよ。」
小声で話しかけてきた男子生徒がいた。
「ありがとう、大丈夫。」
と小声で返した。
「実験はそのプリントに色々書いています。ですが、説明します。」
「まず、スタンドに斜めに立て掛け、水上置換法で気体を集め、塩化コバルト紙と、石灰水で検査します。」
とざっくり説明し、
「では、実験に入って下さい。」
ここからは生徒が自由に実験する時間だ。
質問が無い限り教師は自由。
という訳ではないのだが、ある程度は自由だ。
頭痛が酷くて椅子に座り、顔を伏せた。
「辛い……。」
つい言ってしまった。
あっという間に時間は過ぎ、授業の終わりのチャイムが鳴った。
「ありがとうございました!」
颯爽と帰っていく生徒を見ながら頭痛が悪化していることに気がついていなかった。
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