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絢爛豪華と言いたくなるぐらいの、金の装飾が豪華で美しいサロンのような内装が広がっていて。
「…嘘…こんなすごいところあるなんて…」と思わず口に出せば。
「だよね、すごいよね!!ほんと…普通の人間如きが入れる場所じゃないのに、お兄さんは本当にラッキーだよね」
そう背後からイヴァンの声が聞こえたので、俺はこの子どれだけ俺の事嫌いなんだよ…と不快に思いながら無視をすれば。
その行為にイヴァンは何故か嬉しそうな顔をして…。
「お兄さんのその顔…成る程ね…。だからフラントがあんな風になったんのか、成る程成る程…」
と可愛いく言いながら、俺の横を風のように走り抜けていったので。
「あの子ほんと…やんちゃだな…親の顔が見てみたいよ」とため息まじりに呟けば。
「イヴァンはそいう子だから…その…えっと、僕からごめんなさい言っておきます。あとこれどうぞ」
「えっ…あっ…ありがとう、ザハール君でいいかな?」
「君より、ザハール様の方がここでは良いかもです。何故ならここは…僕たちの父上を慕うものたちが集まる場所なので…そのうっかり、変な風に言えば浦霞楓なんて一捻りでバラバラポーンです」
俺はザハールに渡されたシャンパングラスを右手に持ちながら、今言った彼のある意味恐ろしい発言を真面目に聞いて。
ここがどいう場所なのかを、俺は少しだけ理解した…。
なので、俺は先程俺がイヴァンにむけて呟いた言葉を今すぐにでも取り消したい気持ちになったが…。
『口に出してしまったものは、もう口には戻せないので…』
このまま何事もないままで入れますように、お力をお貸しくださいアキツシマ様と。
信仰する神にそう願いながら、右手に持ったシャンパングラスを一口飲みほせば…。
「何故…楓が此処に居るんだ…?」という、
俺がずっと待ち望んでいた隆虎さんの声が聞こえてきたので、俺はその驚きと不安と切なさのある声音に。
「それは…隆虎さんに俺が逢いたかったからです…」と、
今にでも泣きそうな声と表情で返せば。
「俺に逢いたいだと、お前は何を言っている…。俺はお前になんかもう逢いたくない!!」
「隆虎さん…!!」
「いいからここから去れ…ではなければ、俺はお前を殺さなくてはならないんだ」
隆虎さんはそう苦しそうに言いながら、俺を紳士的に出口の方へ案内するかのように腰に手を回すので。
「…隆虎さん…俺…またあなたと一緒にお酒のお話したいです…本当にもうダメ何ですか?」
「…」
「わかりました…俺…」
とそう言葉を紡ごうとしたら、
「諦めるには、まだ早いんじゃないかな!」と聞き覚えのあるおちゃらけた声が俺の言葉を遮ったので。
「えっ…でも…」
と俺は戸惑った声でそれに答えると、ここへの招待状を渡してくれた張本人は。
「えっ…でもじゃないぞ、せっかくわざわざ僕が招待状あげたのに…無駄にするの?」
「はぁっ!?えっ…ちょっと待ってください!! 貴方様が楓を此処に招待したのですか!!」
「そうだよフー君、この僕が彼をご招待ってね…。あと一応ここに連れてきてくれたのは、僕の可愛い息子のザハールとイヴァンさ」
秋一さんはそう言いながら、近くにいたザハールの頭をよしよしと撫で始めると…。
『僕も撫でて』と言わんばかりに、さっきまで居なかったイヴァンが親を見つけたヒナペンギンのように喜びの声を上げて、秋一さんの胸に飛び込むので。
俺はあまりの変わりように、目が点になりながらイヴァンとザハールを交互に可愛がる秋一さんにこう言葉をかけた。
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