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パーツ 22
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名前を呼ばれた気がした。
千春は 一人で風呂に来ていた。
女性達からカラオケに誘われたが 後から行けたらと 曖昧にして ひとけの無いであろう 本館から離れた 地下の大浴場に来ていた。
飛行機の中で 一緒になった 他の営業所の部品の人間と 去年の思い出話を して思い出したことが有ったから。
「山科ちゃん 去年は浴びる程飲んだよな。
宴会のあと みんなで 地下の大浴場にくり出してさ。そのあと部長が 来い来いって 誘うもんだから。部長の部屋に 部品の奴集まってさ。エロビデオ見てさ。部長の部屋 皆と変わらねぇのに 何故かテレビだけデカくてよ。
誰がが エロビデオみようって 言い出して。みよう みよう って。
スンゲーいやらしいエロビデオでさ。ウハウハ言いながら 見たんだよな。
そしたらさ。
途中で萎えちゃってな。
女役の奴 男でな。
あれは 笑った笑った。どう見たって女にしか見えないんだもんよ。いざ 良いとこになったら アレが有って おっ勃ててるんだもん。
山科ちゃん覚えてっか?
半分寝てたっけ?酔いつぶれてたんか?
途中から部屋に帰ったんだっけ?
よく部屋に帰れたなぁ。
アレ?誰か山科ちゃんを抱き抱えて 送って行ったかな?」
「えっ?エロビデオ見たっけ?
俺誰に送ってもらったのかな?覚えてねぇんだよ。」
「誰だったかな?あのときは 皆 酔っててさ。
帰った奴も居たし 部長のベッドで寝てた奴も居たし 畳にねっころがって座布団枕にして毛布被っていた奴も居たしなぁ。途中から 部品の奴じゃ無い他の営業所みたいな奴も居たしなぁ。
みーんな次の日は朝飯には来ないし 観光にも行かなくて 一日中寝ていた奴多かったよな。部長も潰れて 夜中に大浴場で寝ていたらしいし。一番呑んだの部長だったからなぁ」
そう 皆に くっついて 地下の大浴場に行ったかもしれない。飲んで風呂へ って危険な話だが ぬるい湯だったから わいわい 入ったような。
そのあと 部長の部屋に行った。
おぼろげながら 覚えている。
ゲイカップルのエロビデオも何となく 見たような 気がする。
そのあとが 記憶が曖昧だ。
誰がが 俺を 部屋まで 連れてきてくれて
そして
その人間と 俺は 性行為に近いことをした。
快楽に溺れた。
その男は
俺を 部屋まで 連れてきてくれて どちらが誘ったのか分からないが キスをして 全裸で抱き合い 扱き合い………
今回 おぼろげな記憶を 辿ろうと 地下の大浴場にきた。が 思い出すこともあるし忘れてしまったこともある。部屋まで連れてきてくれたのは 誰だろう?
去年のことをはっきりすっきりさせ
部長に 玉砕覚悟で もう一度 話を
2人で 話をしたかった。
あのとき 部長と夕飯食って キスをされたのは 俺が 物欲しそうにしていたから?
気の迷いで キスをしてきたんだろうか?
あのとき しみじみと初めて間近で 見た部長は イケメン過ぎる程整った顔立ちをしていた。惚れ惚れするほどだった。一瞬で 落ちた。
優しげな話し方。何より あのしたくちびる。真ん中に割れ目が有って肉感的で。濃い眉 彫りの深い顔。濃い髭剃りあと。
ミントの微かな香り。
胸板が厚くて きっと裸は 筋肉が程よく付いていて そして 太ももの張り。大きい掌 長い指 手の甲の男らしい毛。
尻もしまっていそうで 薄っぺらな尻ではない。以前ツナギの下から覗く胸には 胸毛が 見えた。
それを見たとき からだが熱くなってしまった。
あの腕に 抱かれたい。
でも 部長はきっと 女は 腐る程寄ってきて よりどりみどりで 女に困ったことは無いのだろうな。
部長。
真弓さん。
心の中で 呟くだけで 心が沸騰するのではと 思う。
モヤモヤした 心を打ち消し 深呼吸をしたときだった。
入口に近い方で 名前を呼ばれた気がしたのは。
お湯の中をそーッと分けるように 移動するとお湯から上がろうとする誰かの背中が見えた。綺麗な筋肉の 引き締まったからだ。
ぶちょう。
岩場の陰に隠れて見ると 桶にお湯を張ってタオルをゆすいで絞っていた。
しゃがんで 開いた脚の間から 黒々とした陰毛と 大き目の形の良いぺニス そして陰嚢。
完璧な胸筋 胸毛 二の腕………
すべてが 魅了して止まない男らしいからだだった。
一瞬にして 勃ちあがるぺニスに 千春は 我を忘れて見入ってしまった。
そして
立ち上がった真弓が 桶を 片付ける為に壁際に 移動して 岩陰に 隠れた筈の千春に 気がついて
湯の中で 立ち尽くした千春。
洗い場の一段高い所に立ち尽くした真弓。
全裸の2人は
ただ ただ 呆けたように
見合って………
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