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パーツ 26
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ドアを開けると そこには 女。
慌てて 見なかったことにしようと 閉めようとしたら
お願い。閉めないで。山科さん。
お願い!
と ドアの隙間に 細い指を 挟むようにして ドアを こじ開けられた。
一人部屋。俺一人。
部屋に入れる訳には いかねぇだろうよ。
かわりにドアを 全開にして その前に立って 腕を組んで 女と向き合った。
あんた誰?
声に出して聞こうとしたら 女が
「私秘書課の 田中です。分かりませんか?食堂でもお会いしたことあって。
お話したくて。ちょっとここでは話せないので 中に入れてもらえませんか?」
あーこの前 本社で聞いた話か?部品部の真弓部長を狙っている秘書課の女。俺がおんなじ部品だから 俺に橋渡しでも してほしくて 俺の部屋に来たんだな?
それとも どこかに 部長を呼び出してくれないか?とかの 頼みごとされんのか?
去年メーカー出向の誰かが そうやって秘書課の女に 丸め込まれて ソノ気になって 既成事実をこさえてまんまと メーカーのエリートをゲットしたんだろ?
秘書課はこの会社は勿論 取引先 メーカーからの出向なんかも 詳しいかんな。
ディラーの誰かを探すより まぁ 真弓部長なら 五井一族だかんな。そりゃ 玉の輿だから 下準備に 使えるもんは とことん利用して 策を練るってか。
なら 余計話なんか聞きたくねぇ。
「悪ィけど 俺これから行かなきゃならないトコあんだよ。話なら 旅行終わってから 会社で聞くから。じゃっ」
ドアを閉めようとすると
「アタシ 千春サンのこと 気になってしまって。離婚されて1年経つって聞いて。あの今彼女サンとか いらっしゃるんですか?居なければ今度お食事でも と思いまして。」
飯で俺を釣って真弓部長のこと聞き出すってか?俺の彼女の有無で少し話題を逸らして 話を振って来るつもりだな。
「もし ご迷惑なら。そして お忙しいのも分かっています。だから 一度…………」
そこまで 話をしていたら ドアの陰から
「あー 誰かと思ったら 秘書課の田中さんじゃないか。
何で こんな処に居るの?
ちょうど良かった。コーヒー飲みたいと思っていたんだ。 一階の喫茶店まで 付き合ってくれない?一緒に行こうよ。喫茶店。奢るよ。
あぁ 山科君じゃないか!君も一緒にどう?宴会前に。風呂行ったら 喉が渇いちゃって。コーヒー飲みに行こうよ。」
ぬぁんと 真弓部長が。
秘書課の女は 真弓部長の出現に驚いていたが 顔を赤らめて 下を向いている。
なんだよ!
本人が現れたんなら 2人で よろしくやってくれよ。
なんだ。この女もよ!
真弓部長が話した途端 おとなしくなってよ!真弓部長のこと コイツも 好きなのかよ!
真弓部長も 眉間に皺を作って 難しい顔してんのに この女を誘ってよ!
今 女が 俺に段取りの相談していたのを 聞いていたんだろう?
ちきしょう。
やっぱり 真弓部長って人も
女が 良いってか!
良かったな!秘書課の田中さんよっ!
早く2人で 消えてくれよ。
真弓部長の姿を見て 一瞬 ぬか喜び した 俺って ピエロみてぇ。
俺が黙ってドアを閉めようとしたら 寄り添うような 真弓部長と秘書課の女の後ろ姿が見えた。
くそっ!
くそっ!
さっき 俺にキスをしたくせに!
さっき 俺を 抱き締めて 押し倒したくせに!
さっき 俺のぺニスを扱いたくせに!
さっき 俺に気があるようなことを言ったくせに!
俺が 待って下さい って言ったのは あんたが 嫌いって訳じゃねぇよ!
本当は あんたが 好きなんだ!
あんたが 好きだからなんだよ!
真弓部長 あんたを
好きなんだ。
欲望のまま 気持ちのまま
過去も 忘れて
あんたに
委ねることが 出来たら
くそっ。
酒でも 飲むか。
くそっ。
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