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疵(きず) 5
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夜 食事を終えて 風呂も終えて ベッドに寝転びながら サイトを開くか しばし考える。
今日会った男を少し思い返してみる。
居酒屋の個室で 酒を飲むうちに 相手の男が 酔っ払って 抱き寄せられた。
顔は好みだったから キスはさせた。
何度もキスをする内に 鼻息が荒くなる男に 段々気持ちが冷めていく。
熱に浮かされたように キスは深くなり 股間を擦られていく。
ここで 自分の股間を押し付けて来るなら ホテルくらいと 思ったが こちらを優先させて 快楽を引き出そうとする男に 気持ちが冷めていく。
可愛いい 好きだ 可愛いい
の言葉は 気分が良かったが どうも 俺の股間を優先させていくのが 嫌になっていく。
お前興奮してどうしよう無いくらいになって みろよ。
俺を 欲しがれよ。
そしたら からかって遊んでやるのに。
俺がリードして ぼろ雑巾みたいに くたくたにしてやるのに。
気持ちが冷めていく。
自分でもコントロール出来ない。気持ちが冷めていく。
嫌悪感が どんどん沸き上がって 吐き気さえしてくる。
これ以上は無理だな。
どんどんビールを男にすすめる。
やがて 男がトイレに立った。
千円札を何枚か出して
素早く ゴメンねと書いたメモの下に置いて 居酒屋から 出た。
見当をつけておいた 通りに出て タクシーを拾い 隣の駅まで乗った。
もっとウブな男だったら
もっと俺を
もっと
………
今夜は 酒を飲んだせいか 疲れた。
サイトにアクセスすることなく
ため息をついて 寝てしまった。
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