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疵(きず) 30
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痛い?痛くはないか。
ものすごい違和感だけが せりあがってくる。普段一方通行の処に逆からの侵入。生まれてから何千 いや それ以上その路は使われてきた。しかし 進入禁止のところに入ってくるんだから。高速を逆行するが如く 緊張と異物感は否めない。
入口は 解されていたとはいえ 中から通過したのではなく いきなり そこに異物が有れば 排出したくなる。
もし 中に何か有ったとして 排出すれば修羅場の様相になる。
すると それを見越したように
「大丈夫。何も 怖くないし 汚くない。今 もう少しすると 難関を過ぎるから。そこを過ぎたら 馴染むまでじっとしてるから。力を抜いて深呼吸して。」
この人がそう言ってくれるなら 大丈夫かもしれない。
引いては 又 押し進め 引いては又 少しずつ 少しずつ
異物感から
圧迫感に変わっていく。
今度は 内臓が下腹からみぞおち 喉元まで 押されるようだった。
痛みはない。
「全部入った。
苦しくないか?
痛くはないか?
息を吐いて 吐いて。
ゆっくり吸って 吸って。
さっき ここが 気持ち良かったみたいだよね。ココ。」
と言いながら ゆっくり 擦られた。
再び 走る快感のツボの電流。
肩から 全身から
力を抜いた。
更に増す 気持ちいい 感触。
この人には 力を抜いて委ねて良いんだ。
隠すべきモノは何もない。
全てを見たこの人には
何もかもさらけ出したから
気に病む事柄は何もないんだ。
ありのままを 出して 快感に集中出来る。与えられたモノを素直に 本能のまま 受け取っていれば良いんだ。
杞憂は取り払われた。
霧は晴れた。
あとは まっさらな 処に 横たわって享受して 甘えていれば良いんだ。
今だけは 一匹の 動物のように 本能の命じるまま 翻弄されていれば良いんだ。
ただ それだけ。
腰をゆるゆる揺らして与えられる 快感は たちまち 俺を 追い詰める。
射精したい。
射精したい。
アノ人は顔を歪めて苦しそうだ。
そのうち 手近にあった枕を 俺の腰の下に差し込み 侵入角度が変わった、
途端又電気のように 更なる快感の嵐がやって来た。
気持ちいいっ!
気持ちいいっ!
中の肉襞の全てを圧して 全ての快感の分子が つまびらかに 拡げられて 押し潰されて 弾けていく。
鋭いのに 尖っていない。
押されて 気持ちいい圧迫。
俺の中に
男のモノが有って
圧倒的な固さと 圧倒的な質量とが
芯は狂暴なほど揺るがない。
それでいて周りを包むモノは俺の内壁に 優しくまとわりついて 俺のツボに密着させて離さない。
俺が 包み込んでいるのに それを凌駕する包容力に似た 優しい凶器。
堪らずに 俺の白濁が ほとばしる。
それを 嬉しそうに眺めて 優しく笑うアノ人。
優しく見詰めるアノ人。
俺は 寄せては返す 波のように
揺らされて
意識が 有るのか無いのか 朦朧として。
ひっきりなしに 喘いで。
何度 肉襞の奥に しぶきのような 力強い 噴射を 叩きつけられたのか。
文字通り 心も身体も丸裸で。
自分の足が どうであろうが 快感の嵐に 流されて 流されて。
足のことなど 意識の外に 霧散してしまっていた。
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