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千春オジサマ 拾捌
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しばらく顔を見せなかった 真弓という名の坊主が 又訪ねてきた。
「千春さん。僕は千春さんの作るご飯が 食べたい!」
と 宣言するように言った。
はっ?
いきなり 何を言っちゃってんの?
だが 思わず
「おうよ たまには顔見せろ。いきなり来なくなったから心配したぞ」
なんて返事をしちまった。
そしたら それはそれは嬉しそうに笑って。
無邪気な顔が なんか眩しかった。
そしたら
「千春さん たまには 酒も 一緒に飲みましょうよ」
と言うから
「おうよ」
って返しちまったんだ。
お前チャリじゃなかったか?
まぁ足あるから 歩け 青年よ。
その後
週末になると 再び 酒も持ってくるわ
米を持ってくるわ 味噌も取り寄せたの持ってくるわ 肉 野菜 等々
俺は買い物不要となるくらい 真弓は 何かしら おかずになる物を買って持ってきた。
早く来た時は キッチンで俺の料理を眺めている。
そのうち 洗い物はやります。
と言い出して。
何か 飯友達 みたいな感じになってきて。
今までは俺が材料も献立もやっていたのに なんか 飯作りを共有するみたいな。
なんとも言いがたい 状態だった。
だってそうだろう。
肉の薄切りとこれこれの野菜買いました。あと足りないのは何ですか?
なんて聞かれたら じゃあ これを作ろうか?なんてやり取り。
じゃあこれ作るからこの調味料買ってこい この野菜を買ってこい。
これ作るから 良いか?
なんて まるで 同棲中の奴等みたいだろうよ。
そんな或週末。
真弓からLINEが来た。
そう スマホの連絡先を交換しLINEをするようになっていた。
と 言ってもアイツからは週末近くになると連絡が来て 週末行って良いですか って連絡と 当日何時頃行きます。何と何を買いました って連絡。
その日は
美味い日本酒手に入りました。寿司屋で握ってもらったから 寿司持っていきます。
ってLINEだった。
途中までは いつもと同じ週末だった。
そう 途中までは。
いつものように ちわっす
って アイツが来て
これって 酒を俺に渡して
アイツが持ってきた寿司を食って
俺の浸けた白菜なんかを摘まんで
いつもと違うのは
それから 酒を 飲み始めたんだ。
お前チャリは?
って聞いたら 歩きです。
って言うから じゃあ大丈夫だなって。
酒はどのくらい飲むんだ?
って聞いたら
ウイスキーならボトル一本は無理
とか 言いやがって。俺より強いのかよ。
なんて笑って
口当たりの良い酒を 冷やで
飲んだんだ。
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