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兄
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「…っ全然いいよ。そっかぁ、ずっと一緒に行ってたから少し寂しいけど…ちゃんと気をつけて登校してね?」
優くんはホッとしたような、罪悪感を感じているような
そんな笑みをこぼした。
「うん、気をつけるね。
ありがとう、まーくん」
本来なら、俺に許可を取る必要はないのだ。優くんの判断なのだから。優くんの人生なのだから。
それでもこうして俺の意見を聞いてくれる。
誰よりも俺のことを考えて、行動してくれるのもまた優くんなのだ。
そんな優くんの頼みすら、受け止めることが出来ない自分の器の小ささに酷く反省した
先程とは打って変わって、拒否するかのように食べ物を通さない喉を駆使して、残りのご飯をかきこむ
「あったかいもの食べて、眠たくなってきたからもう寝るね」
「そっか。
あ、明日のお弁当はハンバーグだからね!」
それは俺の好きな食べ物で
「ほんと?
ありがとう、ゆうくん」
でもその優しさが、今は少し苦しい。
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