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兄
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そんな言葉に悩むまでもなくついてきた俺は、
気づけば電車を乗り継ぎ隣町まで来ていた
「なぁ、どこまで行くんだよ」
目の前の背中を追いかけ続け、辺りは薄暗くなっていた。
何度も『遅くなるなら優くんに電話させてくれ』と訴えたが、必要ないといわれ、それっきり目の前のやつからは何の返答もない。
時々後ろを振り返り、俺がついてきているかを確認する。
歩き疲れ、目の前の背中に弱音を吐こうとしたときだった。
「着いたぞ」
そう言われ顔を上げると、そこにはとてつもなく大きな高層マンション。
「でっか…」
そう言ってただ呆然と上を見つめ続けるおれを鼻で笑うと、
「ほら、入んぞ」
「え、ここに?」
「ここ以外にどこがあんだよ」
慣れた手つきでカードキーをかざし、お構い無しに進んでいく。
「おい!待てって!」
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