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四人目
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「ですが、その"イル"さんがどうして好きだと思ったんですか?」
「アイツ、時々遠くを見るんです。俺の黒髪を見て、俺の性格を知って、
その度にちょっと泣きそうな顔をするんです」
「……なるほど」
その頃のイルは
「紅茶、淹れますね」
イルが作り笑顔で言うと
「イル…!」
出雲はその小さな腕を掴んだ
「……!」
「イル、なんだよな?イルだよな?」
「人、違いじゃないの?」
「いや、イルだ…。依琉(イル)…!」
はっきりと呼ばれた名前に、イルは腕を振り払った
「イル…!?」
「アンタ、馬鹿じゃないの」
イルはそれまでの笑顔を引っ込めて、睨みつけた。
「アンタはボクの事を忘れて、ボクより愛した人の為にここに相談に来たんでしょ」
「俺はイルの事を忘れた事はない!」
「じゃあ忘れろよ!!」
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