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六人目
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「ダイキさん、それでどうしたいのですか?」
ロゼッタの言葉に、ダイキは答えた。
「僕は、アオバが今……どうしているのか知りたいんです。
前世の相手でなくてもいいから、幸せに笑っていてくれたらそれでいい」
ロゼッタは笑った。そしてイルに頼んだ。
「イル、水鏡の用意を」
「はーい」
イルは返事をして、水鏡を用意した。
ロゼッタは、ダイキの糸を水鏡の上から見た。
水鏡に、ビル街が映る。
「これ……!?」
「アオバさんの住んでいる所……、でしょうか」
すると、一人の女性が映った。
「え……」
「どうしました?」
「あれ……、今の僕の女友達なんです。親友の」
女性は男性と待ち合わせて、幸せそうに会話をしていた。
「……アオバさんは、この女性に転生したようですね。相手は前世の相手のようです」
赤い糸と、細い青い糸で繋がれた二人。
「(今世では、お幸せに)」
ロゼッタはそう願いながら、アオバと男性を見ていた。
青い糸は、もうすぐ切れそうで。
辛い記憶に悩まされることもないだろう。
「アオバ……!」
ダイキは、アオバの姿を見ながら泣いていた。
もし。もし、前世に友達がいたならば、ダイキのような友達がいい。
そう思ったロゼッタだった。
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