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使イ魔ハ猫 6
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「だいじょぶですようごしゅーさま。
そんなやつやっつけちゃえばいいんですよっ」
「…そうだな…」
「ぼくはごしゅーさまの味方ですようー?」
やはりいつもより調子のおかしい月人にシロエはそう言った。
そんなシロエの気持ちも分かってか、
当たり前だろ、と言いながら立ち上がった月人だった。
「しかしごしゅーさまをそこまでへこませるなんて
一体どんな人なのかなあー」
古本の束を軽々と運ぶ月人のやや後ろを歩きながら
シロエは呟いた。
「変なやつだよ…けど、ただ者じゃないことは確かだ。」
皇は掴み所のない男だ。
まあ昨日出会ったばかりなのだが、大体の人間は
幾つか言葉を交わせばそれなりにその人らしさが解ったりするのだが
皇は違う。
ジャージ姿で完璧とはとても言い難いのに、
鋭く、なんだか逆らえないオーラがある。
的確につっこむ、かと思えば何の脈絡もない
一体何処から出てきたのか解らない言葉を放ったりする。
頭が良いのかアホなのかが全く解らず、
掴み所がないという評価を与えるしかないのだ。
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