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奇襲、ダイサクセン 2
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真夜中の静まり返った住宅街。
月明かり…というより街灯の下眼を光らせ、
怪しげな笑みを浮かべる一人のイケメン…。
「ふっはっはっは…!皇めえ!
魔女だかなんだか知らないが
夜になればこっちのもの…夜行性なめんなよ!
ばっきばきに殴り殺してやんよ!」
どこか芝居がかって独り言を呟く彼の姿は、
幾らイケメンといえど変質者にしか見えない。
月人の牙は常人よりも、
そして昼間よりも発達し刃物のように鋭い。
「よしっ」
眼の前に聳えるのは、魔王の城…ではなく
シャッターの下りたたばこ屋兼古本屋。
二階には自宅があるようだが窓から零れる光はなく物音さえなかった。
月人は足音を立てることもなく建物の裏手に回り、
凄まじいジャンプ力で屋根へと飛び上がった。
二階の窓に触れると、月人は眉間にシワを寄せた。
「結界どころか鍵さえかけていないとは…」
窓の縁をつまみ、
ゆっくりと横へとずらすと窓は静かに開いていく。
昼間に背後には気を付けろと忠告をしていたはずなのに、まるで相手にはされていないかのようで
月人は更に腹を立てる。
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