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ホームレス美少年 1
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生まれて初めて、餌を手に入れてしまった。
それもかなり極上で美しいものだ。
吸血鬼が猛威を振るっていた頃は、
餌の一匹や二匹を確保している者も少なくなかったが
現代においては人を襲うのすら極めて困難であり、
魔法で抑制して数年に一度くらいに血を飲むのが普通だ。
魔法が解けてしまえば、どんなに我慢しても
月に一度は捕食しなければ空腹で身体が動かなくなることだろう。
皇を"持ち物"にしたものの、支配権は無論彼にあった。
食欲抑制を含めた生活に必要な数少ない魔法のみを返してもらい、あとはまだ彼の手中にあった。
おそらく逃げないように、だ。
本来ならばすぐさま関わり合いを断ちたい所なのだが、
やっと見つけたこの町とこの生活スタイルをそうやすやすと手放してたまるものか。
隙あらば身体中の血を抜ききって殺して差し上げる事も可能だ。
...ともあれ当分はあの魔女には近寄らないようにしなければ。
またわけのわからない魔法で襲われてはペースを乱されてしまう。
確実に殺れる!という時まで
タイミングを見計らわなければ。
月人は完全犯罪計画を着実に練ることにした。
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