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飢エト乾キ 3
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情報処理しきれないうちに皇はジャージのジッパーを下ろした。
鎖骨が見え、月人はようやく異常事態に気づき残る力を振り絞って立ち上がった。
「悪いと思うなら返せ!」
「ヤだ。食えば良いじゃん俺を。一応餌なんだから」
皇はそう言ってじっとこちらを見上げてくる。
このふらふらは空腹のせいかと思うと腹が立ってくる。
今までこんなこと無かったのに。
「あの時は、あれだったから...
とにかくもうお前を食うなんて無理...」
また皇の血を飲むだなんて、これ以上恩が増えたら発狂してしまいそうだった。
なんとか逃げようと足を踏み出すと、力がそこから抜けていきぼふりとベッドに倒れこんでしまった。
「ほら無理すっから」
「さわ、んな....っ!」
手を伸ばしてくる皇の腕を払うのだが、大して力が入らずそのままベッドに投げ出されてしまった。
皇は容赦なく月人の上に跨り、腕を捲った。
「いや...やだ....、」
月人はせめてもの抵抗に首を振ってなんとか顔を背けようとした。
しかし上に乗られたままでは身体を動かすこともできない。
「そんなに俺の血は不味いか?」
バカいえ、お前の血は.....。
答えそうになったが、これ以上負けたような気になるのも嫌だったし
気力がなくて月人は目を閉じた。
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