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不可解ナ気持 3
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「....あっち行ってろよ」
「なに苛立ってんの」
「...っ、お前のせいだろ」
「は?意味わかんねえ」
どこかへ行って欲しい。これ以上踏み込んでくるな。
そう願いながらも月人は泡が流れていく様子を必死に見つめていた。
じっと見られていることが分かる。
なんでそうじろじろ見てくるのか。
イライラして、そわそわして、
今まで感じた事のない感覚が、ひたすら怖くて。
「月人」
名前を呼ばれ手首を掴まれた。
びくりと体が強張り、恐る恐る彼の顔を見る。
ぱたぱたと髪から水を滴らせたその横顔に、
心臓が突き刺されたように痛んで思わず目を逸らしてしまう。
喉も胸もぎゅっと締め付けられて、許して欲しくて。
月人は視界が滲むのを見ないようにぎゅっと目を閉じた。
「............ごめん、なさい..」
いっぱいいっぱいの脳が導き出した答えは細い声で発せられ
それが正しいことなのかもわからなかった。
皇は何も言わずそっと手を離し、シャワーの水を止めた。
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