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早ク閉店シタ日 2
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ガチャリと施錠し、
振り返った彼の顔に思わず息を飲んでしまう。
なんの感情も見出せない冷たく凍った顔。
月人は思わず息を飲み、
知らない間に背筋を伸ばしてしまっていた。
「.......皇...」
いつも飄々としている彼が少し真面目な顔をしているだけで、どうしてこんなに不安になってしまうのか。
いやいつも大体真顔だけど、なんだか今は違う気がして。
思わず呟いてしまうと、皇はこちらを見て複雑そうに笑った。
「やっと名前呼んだな」
「..は?」
「覚えられてないのかと思った」
皇はそう言いながらすたすたと家の方へと歩いて行った。
なんで今そんなことを言うのか。
そんな、泣きそうな表情で。
月人は思わず腕を伸ばして彼の手を掴んでいた。
自分でも訳がわかっていなかったのだが、
そもそもこいつは来た時から意味不明で
今のこの同居生活の根本も、そうで。
「...なんなんだよ、お前.....
なんで俺の餌になんかなったんだ?
なんでここにいる?」
現代に現れた、魔女。
皇は、なんで今そんな事聞くんだよ、というような
泣きそうな顔をしてそっと手を振りほどいた。
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