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早ク閉店シタ日 5
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「....そんな顔すんなよ。
こっちの世界の方が俺には合ってる気がすんだよね。
結構なんでも上手くいくしな。お前も扱いやすいし」
自分がどんな顔をしているのかわからなかったが、
皇はにこにこして頭を撫でてくる。
それがなんだか、
たまらなく胸を締め付けるような気がして
月人はその腕を振り払った。
「俺は迷惑なんですけど」
「まあそういうなって、ごしゅーさま」
皇はシロエの真似をしてみせた。
この魔女は、へらへら笑って邪魔をする腹が立つやつだ。
どんなに劣等生だったとしても魔女という存在が神に等しいらしいということには変わりない。
勝てない、とは歯がゆいことで。
でも、なんだか彼がとても寂しい存在のような気がして
心の底から怒る気にはなれなかったのだった。
腹減ったなー、と呟きながら家へと戻っていく背中を、
月人は黙って見つめていた。
ふ、と彼がどこか遠くへ行ってしまいそうな気がして
なにか、
なんでもいいから声をかけたい。
振り向いて欲しい。
不意にそう思ってしまった。
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