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魔界ヨリノ使者 4
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「あなたほどの魔女が、どうして人間ごときに...!」
「うるせーなぁ関係ないだろ」
皇の声が低く怒っているようだった。
月人は決死の思いで地面に這いつくばったまま顔を上げた。
魔力の強大な力に砂嵐の中にいるような気分だった。
「放っといてくれっつの。マジで」
凄まじい形相の皇が片手を軽くあげると、
魔女集団が次々に苦しみ始めた。
空中で何かを掴むように指先を動かし始めると地面に倒れるものや襟首でも掴まれたように宙に浮かぶものもいる。
劣等生なんて嘘だろ。
月人は呆然と彼の姿を見上げた。
絶対に逆らえないような強大な力を有した者がそこには立っていた。
恐怖、それと同時に月人の胸の中には妙な蟠りが沸き起こる。
「ふふ...やっぱりすごい力ですわね...皇さま...!」
ステッキを両手で握った女が嬉しそうに笑っていた。
「やはりあなたは魔界に必要なの...わたくしにも...!」
「その口閉じろよヒヨッコ」
「いいえ閉じませんわ!あなたが戻ると言うまで
わたくしはどんな手をも使います。
いいんですよ?わたくしを殺しても。
それともあのさゆりとかいう人間に説得していただくのもいいかもしれませんわね」
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