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魔界ヨリノ使者 5
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「は...あ..?」
ぴくりと皇の瞳が細まり、
極寒のように空気が凍りついた。
悲鳴をあげる間も無く女の手からステッキが滑り落ち、
彼女の体は硬直したように真っ直ぐになり空中に浮く。
「さゆりさんに手出してみろ....
いくらお前らでも許さんからな」
皇の低い声が響く。
女は死んだように無抵抗のままでも口元には笑みが浮かんでいた。
やばい気がする。
月人は地面を這って皇の元へと行こうとしていた。
殺せ、殺せ、殺せ。
そんな声が魔力の隙間に聞こえている気がしたのだ。
そしてその口車に
乗せられてはいけないことを月人は直感していた。
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