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眠レル魔女 4
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一体何をしていると言うのだろう。
月人はおかしくなって思わず笑ってしまった。
忌々しい皇は寝こけているのだからさっさと逃げればいいのに、何を丁寧に看病なんぞしてやっているんだか。
「..はは..バカだな俺....」
頬は濡れ続け、どれだけ拭っても溢れてきてしまう。
シロエは静かにニャアと呟いて、月人の膝の上に乗ると
じっと目を閉じて大人しくなってしまった。
猫のふりなんかしやがって。
月人はボロボロ泣きながら皇の寝顔を見つめた。
長い睫毛がさらさらと揺れる端正な顔立ちは、
悪態もつかずニヤニヤと妙に腹がたつ笑い方もせず
手を触れればヒビが入ってしまいそうに、
遠くに行ってしまいそうだった。
「...起きろよ皇....ただ疲れただけなんだろ..?
こんな、わけわかんないまま...俺置いてどっかに行くなよ...
勝手に行くなよ...!ばか....!」
どの思い出も腹が立ってロクでもないものばかりなのに、
フラッシュバックする彼の笑顔には
何故だか胸が締め付けられて、切なかった。
虫ケラだとか、童貞だとか、
散々バカにするくせに
バイトしろだとか、餌にしろだとか、
偉そうに言うくせに。
...どうして。時々、とても愛おしそうに。
「ばか....皇...」
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