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眠レル魔女 7
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今でも100%理解は出来ていないのかもしれない。
誰かの傷を自分のことのように痛ましく思ったり、
それを救ってやろうと必死になる行為は
真似てみても根底の真意を見つけることはできない。
魔女だからいわゆる、人の心と呼ばれる意味不明のものは
持ち合わせていないのかも。
それでもじんわりと、
爪先から頭のてっぺんまで満たされるような心地はなんなのか。
彼女だけじゃない、
人間はみんなそうだ。
この地上の生き物はみんなそうなのかもしれない。
猫も虫ケラも、どいつもこいつも...。
遠い遠い夢から引き戻され、皇は目を覚ました。
上半身を起こすと、椅子に座ったままベッドに突っ伏して眠っている月人の姿があった。
「....人の夢覗き見しやがって」
皇はため息を零しながら彼の頭を撫でてやった。
頬を濡らしながら眠っている彼に、苦笑する。
「........ありがとう」
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