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家内捜索 4
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「はいはいごめんごめん」
「..うう...う」
皇は子どもをなだめるように月人の背中を叩いてくる。
その単調なリズムが妙に心地よくて、
なんだか力が抜けていくようだった。
「なんだよ、俺がいなくて寂しかったわけ?」
「.....ん」
自分が思わず頷いてしまったことにも気付かず、
月人は彼の体をぎゅっと抱きしめた。
「......月人?」
彼の生きている体温が腕の中にある。
訳もわからず月人はその真実を噛み締めていて
やがてその状況に慣れてきて頭がはっきりしてくると、
月人は恐々と腕の力を緩めて、呆れたような顔でされるがままになっている皇を見下ろした。
「.....う..あ、その....」
「急にデレるなよ」
「は、は?デレてないし」
「全力で抱きついておきながら何言ってんだ」
可笑しそうに苦笑する皇に月人はそっと身体を離した。
普段なら怒り狂って否定する所だったが、
そんな顔を見ているとなんだかそういう気も起こらないのだ。
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