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世紀末覇者、現ル 2
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「...皇さまぁ」
「ひょあ!?」
不意に耳元でダンディな低音ボイスが聞こえ、
皇は思わず飛び上がった。
考え事をしていたせいか全く気配に気付けなかった。
恐る恐る振り返ると、そこには巨大な男がいた。
タキシードの良さを根こそぎ奪う主張の激しい上腕二頭筋と胸筋が狭い廊下をさらに狭苦しくさせ
鋭い眼光は世紀末覇者と思われる程年季の入ったものであり
逆らうこと即ち死を意味するその眼差しに
皇は思わず壁に張り付き息を飲んだ。
「...え.....どちらさま....」
「いやだなぁぼくですよう」
「はい....?」
世紀末フェイスと低音ダンディボイスに似合わない
舌足らずな喋り方は
著しく世界観が狂っていて、
最早自分の頭を疑うほどの衝撃であった。
「シロエですよう!」
「......、う」
皇は瞬きを繰り返し、
その奇天烈な証言と目の前の覇者を見比べた。
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