アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
寂シイ吸血鬼 1
-
遠い遠い昔、まだこの世には吸血鬼がたくさんいて
人間の中に紛れて暮らしていた。
あれは遠い日々。
1人になったのもまた、遠い日々。
記憶も薄れ、忘れてしまいそうなほどに。
寧ろ、思い出さないようにと閉じ込めていたのに
それでも心の奥底に媚びりついた感情が、
こんなときどうして、這い上がってくるというのだろう。
拭っても拭っても溢れてくる涙が
船底で声を殺し、脅えていた記憶を思い出させる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
100 / 158