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おひるごはん3
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「...行っちゃったね」
「だな」
梓月になんとも言えない表情で見つめられ、えも謂れぬ居心地の悪さを感じる。...もうなんも食う気なくなったわ。
とにかく、どの店に行くのもめんどくさく感じられた。このまま家に帰ってしまいたい...。
「ねぇ惠?」
「んだよ」
俺より背が高いくせして上目で見てくるこいつに寒気を覚えた。なんだその伺い立てるみたいな目。
「よかったらなんだけど...ご飯、うちに食べにこない?」
え
「な...え。......お前がつくんの?」
「うん。料理好きなんだ」
少し照れ笑う。
うぉーいおい。
なんだこの状況...でも今更店探すのも、自炊すんのもダリィ...まさか無料ときたら...
「か...お金は?材料代...」
「いらないよ、全部揃ってる。」
くそ...しょうがないか...。
「うまいんだろうな?」
「もちろん!」
梓月が心底嬉しそうな顔で言った。その笑顔には後光がさして眩しいような、目が痛いような、...懐かしいような。
とにかくたまにはこんなのも悪くはないと思ったんだ。
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