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フザケンナ
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どうやら聞き間違いではなかったらしい。
なんかもうドッと疲れた。
エ...ッチしたいとか普通に言うもんなの。つか男同士だろ、どうすんの?
俺は女の子とならほんの少しの経験はあるものの、男となると何もかもが未知だった。
わからない。何もかも。
しかし、目の前の梓月の瞳がギラついているのはわかる。
そしてもう一つわかる。
やばい。これ以上ここにいたらやばい。
ヤられる。確実にヤられる。
「あー...もう熱も引いたし、そろそろ帰るわ〜...」
「えっでもまだ危ないよ」
「大丈夫〜。看病サンキュな〜..ははは」
もう何も考えていられない。とりあえず早くこの家から脱出するんだ。
ベッドから素早く起き上がった俺はソファの上の荷物をとって、歩き出した。
思ったより体は楽だし、熱もだいぶ引いたのだろう。これなら家まで帰れそうだ。
「わかった...」
「え」
さっきから後ろからデモデモダッテと追いかけてきている梓月が諦めたように言った。
え、いいの?
完全に逃げ切ってしまう気だった俺は間抜けな顔をしていたと思う。
「車...とってくるから待っていて?」
梓月がなにを言っているのか一瞬考えた。俺には車って聞こえたけど、おもちゃのかい??
梓月はキーケースから、鍵を出して、じゃらりと俺に見せた。車の鍵であろうそれはキラキラと俺を挑発するかのように輝いている。
それはおもちゃの鍵には見えなかった。
車。大学生で車。かっこよくて車。高身長で車。
「っんなぁ!!なんでそんなもん持ってんだよ!」
「え.....便利だし、車くらい持ってる人いっぱいいるよ?」
「バカにしやがって....」
なに「えぇ...」みたいな顔してんだ!むかつくだろう。普通。こんなかっこよくて完璧な男に、車と運転までできちゃうポテンシャルとか、ぜってーかっこいいじゃん。運転してるとことか!
「お前はダメ!!もう1人で帰る!!」
「ちょっ...待ってよ!」
完全に八つ当たりだし梓月が悪い要素は全くないわけだが、なんだか無性にむしゃくしゃして、ドンドンと廊下をふみ鳴らしながら玄関にたどり着く。
「お邪魔しました!!」
ーーーーーーバタンっ!!!
荒げにドアは閉められた。
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