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其の十
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そして翌朝、菓子と引き換えに夜置いた手紙がなくなり、翌々朝、果物と共に手紙を見つけた時、僕は久方ぶりに、心から笑顔になったのです。
「…『贈り物を喜んでいただけたのなら、幸いです。礼など、どうぞお気になさらず。これからも受け取っていただければ、この上ない幸せです』
っ!!ああ、お返事がいただけるなんてっ。すぐにお返事をしたためなければ!」
「先代様、お食事が先に御座います」
侍女にぴしゃりと注意されるまで、僕はそんなことを忘れるくらいに浮かれていたのでした。
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