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第30話記念ストーリー 中編
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用意されたベージュのスリッパに履き替え、脱いだ靴を玄関の脇に揃えていると、「そのスリッパでかくないか?」と大雅が中腰になりながら尋ねてきた。
「うーん、ちょっと大きいかもしれないけど、全然平気!」
ニッと歯を見せながら笑ってやると、大雅は少し困ったような顔で薄く笑った。
「…ババア、家帰ってくる度、男連れ込むからさ。ソイツら用に買ってあるんだ、スリッパ。だからサイズ合わねぇかなって思ったけど」
ならよかったよ、と無理して作った笑顔を貼り付けた大雅は、スタスタと長い廊下を歩いて行ってしまった。
しまった、嫌なことを思い出させてしまった。
今日くらい、日頃の事は忘れてほしかったのに。
…そうだ、アレを言えば…!
羞恥で顔が上気していくのを感じるも、腹はくくった。言うしかない。
「大雅っ…き、今日は、口でしてから、す、る。」
同じクラスの山中が言っていた男のロマンというヤツを廊下中に響き渡る大きさで声に出した。
山中曰く大抵の男は口でしてもらうことを夢に見ていて、実際やられてみて、死ぬほどよかった、らしい。
「あ…いや、同じクラスの奴がさ!男は口でしてもらうのがいいとか、言ってて、いや…あの…俺も男だけど!…俺は、その…抱…抱かれる側…だし…」
なかなか返ってこない返事に焦り、真尋は急いで言葉を付け足したが、いたたまれない気持ちが尾を引いて、ついには黙り込んでしまった。
消えてなくなりたい気持ちで具合い悪げに下を向いていると少し眉間にシワを寄せた大雅が2階へと繋がる階段がある付近の小さいテーブルに手に持っていたプレゼントを置き、真尋の方へズンズンと近寄ってきた。
「大…っ!?」
強引に壁へと押しやられ、肩にかけていたバックが地面にずり落ちる。
それと同時に開きかけた口は、形のいい大雅の唇によって塞がれた。
最近になり、そういう行為も増え、また内容も濃いものとなってきていたので決してそれらに慣れていないという訳ではない、が…。
日に日に大雅のキスが上手くなりすぎて…!
嫐るようにして大雅は真尋の口膣を舌で犯しながら、卑猥な音をたて歯列をなぞる。
それだけで終わるのならば、真尋もまだ腰が抜けずに済むのだが、大雅は少しでも真尋が反応する素振りを見せると、それに応えるかのよう、より強く激しい貪るような深いキスをしてくるのだ。
その度、なんとか飛びかける理性を保とうと震える手足に力を込めるも、結局は大雅に支えられベッドに運んでもらう、というのが毎回の流れで、今回も例にそぐわなかったようだ。
所謂、お姫様抱っこというような形で自分を無言で抱き抱えながらどこか機嫌が悪そうに階段を登る大雅に、どうしていいか分からず、首に回していた腕に力を込めながら、とりあえず「…ごめんなさい」と謝ると大雅は、ハッとした顔をして真尋の額にそっとキスを落とした。
「違うんだ……俺はただ…その…真尋がソイツとそういう話を…したっていうのが…ごめんな…ほんとうに真尋を愛してるんだ…」
言い淀んで発せられた言葉というのもあり、あまり上手く聞き取れなかったが、怒っていないようだったのでよかった。
そう安堵していると、大雅の部屋につき、一人で寝るには広めのベッドに優しく下ろされた。
「まぁ…今日、口でしてくれるとかいうから、それだけでもうやばくて、口開けなかった…っていうのもあるけどな。」
そう言うと大雅は真尋の服を一つずつ丁寧に脱がせ、肌を這うようにして下へ下へと指を滑らせていく。
胸の頂きをゆるゆると触られ自分でもわかるぐらいの嬌声が食いしばった歯と歯の間から漏れだし、あわてて指を噛んで止めようとすると大雅に「ケガするからやめろ」と止められ行き場を失った手は与えられる快感とともにピクピクと反応するだけのものになった。
「まっ…んぅ…ぁっ…もう…っいっ…くち…くちっ…で…するからっ!」
ぺたんとした胸への止まらない愛撫に白く骨ばった腰をくねらせるも僅かな理性をおこし、体全体で大雅を押し倒して、なんとか大雅のズボンに手をかけた。
見れば一目瞭然の大雅のものの膨らみに、多少なりとも自分に興奮してくれたんだと、笑みがこぼれる。
「大雅の…俺のと比べるとおっきい…」
率直な感想を述べると、大雅のものはわかりやすく、目にわかる形で膨張した。「あ、また」と言いかけると「…いちいち煽んな」と大雅は自身の指に唾液を絡め、それを真尋の後孔につぷりと差し込んだ。
「ひゃっ…ぅ…むり、いっしょ…にはむり…っ」
やっと下着を下ろしかけたというのに、指を二本に増やされバラバラと動かされれば、大雅のものに触れていた手は自然と離れてしまう。
しかし「口でしてくれんじゃねぇのっ…?」と艶やかな切羽詰まった声で囁かれれば、離れた手も再び大雅のものへと戻った。
ゆっくりと顔を近づけ、脈打ちながら狂暴にそそり立つ大雅のものを口に誘導すると大雅は真尋の頭を空いている片手で抑え、ガツガツと腰を推し進めた。
性急な動きに喉奥が疼き、吐きそうになるも、これで大雅が気持ちよくなってくれるならと必死に堪え、されるがままにした。
「…っ、真尋の口やべぇ…」
青筋を額に浮かべ、歯を食いしばりながら腰の動きを緩め、そう言う大雅の顔は雄々しく煽情的だ。
その姿に、真尋は気持ちを昂らせ、大雅の肉棒を喉元奥まで咥えたり、先端をちろっと舌で舐めたりしながら、妖艶に裏筋を舐めあげると、大雅は、眉根を顰め、さらに切な気に「くっ…」と小さく声を漏らした。
が、すぐに真尋の口からものを引き抜き、真尋に腰をつき上がらせると、張り詰めた肉棒を一気に押し入れた。
「んぁっ、あっ…やぁっ…んっ、ゆっ…くり、ゆっ…くりして!」
甲高い女のような声で叫ぶようにそう告げるも、大雅は獣のように獰猛な挿入を繰り返しながら、身体中に赤い花びらを真尋の雪のごとく透き通った肌に残していくだけで、真尋の要望はサラリと躱された。
「やぁっ…も…むりっ…たいがのっ…お…きい…から…っ!」
あまりに激しい快感に、涙をこぼしながらいやいやと首をふるも、大雅はやめるどころかごちゅごちゅと奥へ奥へと腰を進めてくる。
「…もうさっきからっ…煽んじゃねぇよっ……くそっ…!」
どこか決まりが悪そうな顔で「もう…俺も……っ」と色っぽく息を吐くと、大雅は本能のままに腰を打ち付け、波打つかのように真尋の中へと白濁を放った。
注がれる熱にきゅうっ…と真尋の中が収縮を繰り返し、大雅の性器がズルりと抜けた瞬間、ピンクに腫れ上がった真尋の後孔からド大雅の吐き出した白濁がゴポリと流れ出した。
「真尋…ドライでイッた…のか?」
様子を見るに、絶頂には達したはずなのだが、真尋のものからはダラダラとカウパー液が流れているだけで射精独特の精液はどこにも出されていない。
顔の見えない状態にある真尋の体をこちらに向けると、真尋は、はくはくと口を開きながら、天井の一点をぼうっと見つめている。
「なぁ、真尋ってば」
ぺちぺちと柔らかく火照った頬を軽く叩くも、「あぅ…んぁ…」と小さな喘ぎ声が聞こえるだけでまともな返事が返ってこない。
「まーひーろーくーん」
いよいよ寂しくなった大雅はまだ上を向いている真尋の性器をつんと指先で弾くと、真尋は「んぁっああっ」と甘く淫乱な声を上げ、鈴口から勢いよく、ぴゅっと精液を吐き出した。
どうやら、ドライでイッたものの、吐精することが出来ず、意識を飛ばしたままの状態になってしまったらしい。
「う〜…もう…大雅…激し…すぎる…、泣いてもやめてくんないし…」
しばらくして、真尋は少し掠れた声で唸るようにそう言うと、薄く涙の膜が張った目で大雅を睨んだ。
「だって、気持ちよかったんだもん。真尋煽ってくるし。…それに真尋だってちょっとノリノリだったじゃん」
普段全く見られない子供のようなふくれっ面で睨み返してくる大雅に、べぇっと舌べらを出すと、大雅は「ガキかよ」とケタケタ笑った。
真尋も「大雅に言われたくないしぃ」と同じようにして笑うと、長めの髪で少し隠れた大雅の耳に手を伸ばし、そっと優しくやわやわと触れた。
「何、急に。」
くすぐってぇからやめろ、と真尋の髪をわしゃわしゃとする大雅の耳は誰が見てもわかるほど真っ赤に染まっていて、自分もこんなふうに大雅に耳を触られたりしたら赤くなるんだろうなぁと心の中でひっそりと笑った。
「まあまあ、いいからプレゼント開けてみて」
早く大雅の反応が見たい一心でそう急かすようにいうと、大雅は周りを見渡し、「やべぇ、プレゼント下に置いてきた、取りに行ってくる」と言って下に降りていってしまった。
あのピアス、絶対似合うだろうな。
大雅が喜んでくれますようにっ!
ニヤつく顔を両手で抑え、快感の名残がある身体を横にすると、真尋は足をバタバタとさせながら近くにあった枕に顔をうずめた。
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