アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
第36話
-
手を引かれ連れてこられたのは、やはり大雅の家で、ガシャンとドアの鍵を締めた大雅は真尋を玄関の壁へと追いやり、そのまま自身の唇を押し付け、強欲にキスをした。
「…やっ、だっ…!やめろっ…!」
歯を食いしばり壁に抑え付けられた体を懸命にばたつかせると、飛び出した足が大雅の腹に直撃した。
小さく呻きながら、大雅が体を退けたすきに、真尋は咄嗟にドアに手をかけるも、後ろから片方の手首を掴まれ、そのまま玄関の冷たい床へと叩きつけられた。
必死に暴れる真尋に跨がり、感情のない瞳で真尋を見下ろしながら大雅は性急に真尋のズボンへ手をかけた。
「いや…っいやだ!はなっ…いっぁあ゙…!」
前戯もなしに無理やり挿入された大雅の肉棒はミチミチと音を立てながら奥へ奥へと進んでくる。
加減もなく挿入を繰り返され、真尋の後孔からぷつりと鮮血が流れた。
「ゔぁ……抜い…て」
震える声でそう訴え、床を這うようにして逃れようとしても大雅は一切動きを止めず、それを許してくれない。
せめてもの抵抗として何とか首を捻り、後ろを向き、睨みつけると、肩を大きく震わせた大雅の瞳から大粒の涙が零れていた。
「…なんで泣かねぇの…、こんな酷いことされてんのに…。苦しいだろ…っ、痛いだろっ…! 」
ずるりと自身の肉棒を引き抜いた大雅は歯と歯の間から漏れだしたような声で小さく噦いた。
「…真尋が誰かと話してたり、仲良くしてるだけで…真尋をめちゃくちゃに傷つけて俺のそばから離れないようどっかに縛り付けてやりたくなる…。でもそんなの許されるはずがねぇ…っ!真尋が好きだからっ…真尋を愛してるから…俺は…真尋を傷つけたくないっ……!だから俺は真尋から離れてずっと一人で暮らしてた、なのにっ!なのに…どうして…傷つけてもいいなんていうんだよっ…!」
気がつけば子供のようにしゃくり上げながらゴシゴシと目を擦る大雅を真尋は包み込むようにだきしめていた。
「…大雅だから俺は大丈夫なんだよ。…分かんないんだけどさ、ほんとに大雅にならどんなに殴られたって痛くないんだよ。…でもそんな辛そうな顔で殴られると痛い。体も心も。」
真尋がすりすりと大雅の肩に頭を埋めると大雅は掠れた声で「ごめん」と呟き真尋の頭を優しい手つきで何度も撫でた。
「もっと俺を信じて。俺、傷つけられたり縛られなくても絶対大雅から離れないよ。俺、こうみえて大雅のことほんっとに大好きなんだから。」
最後の方は恥ずかしくて少し言葉が早歩きしたが、言いたいことは伝わったようでまだ薄く膜が張られた若葉色の瞳を細めながら大雅は愛おしそうに笑い、真尋の髪に触れていた手を頬に滑らせ真尋の額と自身の額をコツンと合わせた。
「…こんな最低な奴だぞ」
「俺は大雅のこと、最低だなんて一回も思ったことないよ」
「これからもたくさん真尋を傷つけるかもしれねぇ」
「愛してくれてるが故、なら許す」
「…俺がそれ以外の理由で真尋を傷つけると思う?」
「思わない。」
間髪入れずに即答する真尋に、ふっと安心した笑みを口元に浮かべた大雅は真尋の目をじっと見つめながらゆっくりと言葉を紡いだ。
「真尋」
「ん?」
「愛してる」
「…知ってる。」
その答えを聞いた大雅は真尋を自分の方へ引き寄せ、きつく、力強く抱きしめた後、真尋の両足首をもち、そのまま後ろへ押し倒した。
よって今、真尋の後孔は丸見え状態になっている。
「ちょっ…恥ずかし…」
顔を真っ赤に染め上げる真尋の抵抗を、「これはこれでそそるな」という思いを内に秘めながら軽く無視すると、大雅は真尋のそこをいたわるかのように舌べらを這わせた。
「そんなとこっ…あんっん……!」
「血、出てるだろ。治療。」
「ばっ…そんなのっ、んんっぁ…!いらない!」
ウネウネと中を出入りする、普段とは違う感触にどこか快感を得ている自分は相当やばいのかもしれない。
それでも、気持ちいいという感覚は収まることなく、むしろ増していく一方だ。
舌…もいいけど…
これ以上の快感を知っている真尋にとって、今の刺激では、なかなかイケず、無意識的に腰が揺れてしまう。
その様子に気づいた大雅は焦らすかのように舌で浅い所を行き来させるだけでなかなか真尋の欲しいものをくれない。
痺れを切らした真尋は体を翻し、そそり立つ大雅のものを握るとそのまま一気に腰を落とした。
「な…急に…!」
「もう欲しかったんだもん、しょうがないじゃん」
「…っ、俺は真尋の体を心配して…!」
ぶつくさと言う大雅にむっとした真尋は体全体を上下に動かし、大雅をきつく締め上げた。
「もう…優しくしねぇ」
「そんな事…っはぁ…言うなよ、マイダーリン」
「ふっ…ダーリンね…悪くねぇ、なっ!」
「ひゃっぁ…あ…!」
動きを止めていた大雅が激しく律動を始め、チカチカと目の前が白く光る。
イクな、と思った時にはもうすでに体は独特の倦怠感に包まれていた。
「…シマさんと洋二郎さん…どうなるかな…」
喘ぎに喘いだ枯れた声で真尋がそう尋ねると、大雅は真尋を軽々と担ぎ、白く、幅の広い慣れ親しんだソファに優しく横たわらせた。
「うーん、俺はジローさんからしか話聞いてねぇけど、なんかあの人ならうまくいきそうな気がする」
「確かにな…」
「シマさん推しに弱そうだし。」
「それは言えてる」
「な」
ソファに寝そべる真尋の髪を掬いながら大雅はお馴染みのケタケタ笑いをした。
変わった笑い方だが、この笑い方は嫌いじゃないな、なんて思いながら大雅を見つめていると、先程新しく買ったお揃いのピアスを思い出した。
「…ねぇ、大雅。玄関にさ、きっと紙袋置いてあるから取ってきて」
「あー、あれ気になってた。何あれ」
「いいから早く」
「はいはい」
よしよしと真尋の頭を撫でた大雅は少し伸びをして玄関の方へ向かった。
今更ながら耳に穴を開けることに一抹の不安を感じながらも、真尋はワクワクと高鳴る好奇心を胸いっぱいにし、その後ろ姿をニヤニヤと眺めたのだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
41 / 89