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Friendー2
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俺の部屋の中にまで小柳はついてきた。それまでにこにこと笑顔だったのが、俺がドアを閉じた途端その表情は一変する。どこか不機嫌そうなものに。
どすん。俺の部屋のソファに断りもなく勢いをつけて座り、あぐらをかく。はーっと息を吐き出し、俺を見上げて言った。
「座れば?」
「お前、誰が部屋の主だと思ってんだよ」
「紘也のものはオレのもの、オレのものはオレのものでしょ?」
恋人なんだから、とあざけるように付け足される。
「二人だけの時にその設定持ち出すなよな」
「わるいわるい」
全く悪びれない口調に、どこかほっとする。キャリーバッグを部屋の隅に倒すと、俺は小柳とテーブルを挟んで向かい側のソファに座った。
「で、休みどうだった?」
「最悪も最低だったよ、まず寮に実の母親が押しかけてきてさ……」
毒のある口調で話し出す小柳に相槌を打ちながら、俺はそっと小柳の容姿を盗み見た。
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