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Field Dayー4
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「篤くーん、体育祭終わったら私とデートしなぁ〜い?」
「それより私と付き合って!ずっと好きだったの!」
「きゃー篤くん、カッコいい!」
現場に近づくと、化粧や香水の特有の匂いがしてきた。
「あ……あそこです」
役員が指差した先には、女性たちの集団が。何やらぎゅうぎゅうと押し合っているのは、木村に近づこうとしているのだろうが、木村の姿は全く見えない。
あの中に入るのかと思うとげんなりしたが、会長がいないことには物事が進まない。仕方なく、俺は大声を上げて集団の中に分け入った。
「すみませーん、生徒会です。会長回収しに来ましたー」
周りから次々と上がる文句を無視して集団の中心に行くと、眼鏡を外されボロボロの格好になった木村がいた。俺を見てははっと笑うその表情には明らかに力がない。
さすがに同情しながら、俺は木村の手を引っ張った。
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