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いかないで。 18
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side 城田
ここは、天国なのだろうか。
廊下を歩いていたら、前方から歩の凄い勢いで
メイドさんがぶつかってきた。
え、痛い。
てか、誰?
「あうっ……ごめんなさっ!」
ん?この声、
「え、倉田?」
びくっと腕の中のメイドさんが反応した。
あ、倉田で正解みたいだ。
「それ、コスプレ?」
「………うん。」
「倉田、くじ引き駄目だったの?」
「違う、けど、これには訳があって……」
「あーー!!倉田君発見ーー!!」
「ひうっ!や、こっち来ないでぇ~!!」
!!
倉田が俺にすがるようにくっついてくる。
なんだここは、天国か。
「しっ城田君~!!」
!!!!!!!!!!!!!!
倉田が涙目と上目遣いで俺に助けを求める。
「あっ!ちょっと城田君!倉田君こっちに渡して!
て言うかそのままクラスまでつれてきてよ!」
「やだやだやだやだぁ~!!
城田君、僕のこと助けてくれるよね!?」
こんなに必死に話す倉田は初めて見た。
こんな大きい声出せるんだな。
可愛い声だけど。
「助ける……とは?」
「僕、文化祭でこんなかっこしたくないから、
逃げるの手伝って?」
小首をかしげながらも必死に涙目で頼む倉田は
おそらく無自覚だし、俺の目にどんな風に写ってるかなんて想像もしてないと思う。
………可愛すぎる。
けど。
「ごめんな倉田。」
「えっ……わあ!」
そのままひょいっと倉田をかかえて倉田のクラスまで歩く。
「やた!城田君ありがと~。」
女子が親指をたててナイス!と口々に言う。
「やだやだ!!城田君おろしてよ!
城田君だけは味方だと思ってたのにい~!!」
ぽかぽかと背中を叩かれるが全くいたくない。
倉田は俺をキュン死にさせたいのだろうか。
どこまでも可愛い。
なんで肩に担いだかって、それはこんなに可愛い倉田を直視なんてできそうになかったからだ。
………肩に担いでるせいで倉田のお尻が若干顔に当たってはいるが、これは気のせいだと思うことにしよう。
味方をしてやりたいのはやまやまだけど、ごめん。
俺だって倉田の完璧な女装、見たいんだよね。
やだやだと暴れる倉田をクラスにつれていき、
俺はそんな倉田のクラスメイトから感謝として山ほどお菓子を貰うのだった。
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