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文化祭 2
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side 城田
………可愛すぎる。
さっきから周りを気にしているのか
ミニ丈のスカートの裾を必死に押さえていて、
おどおどしているのが可愛い。
ちらちらこっちの様子を伺っている感じも
かわいすぎて仕方がない。
「……なに食べたい?」
「ふぇっ……えと……」
「遠慮しなくていいからさ。ほら。」
「………クレープ……」
あーもーほんと可愛い。
「倉田クレープ好きなの?
前も食べたよな。」
「っうん!クレープ、好き!」
好きって………
倉田は俺を殺す気なのだろうか。
「ん~クレープはバド部がやってたよな。
中庭行くか」
「うん。っわぁ!」
「あっぶね。……え?」
こけそうになった倉田を支えようとして前から腕を伸ばして肩と、後ろから背中を支えたのだが。
ん~?
俺の右手、なんかすべすべしたとこに触れてませんか?
倉田の背中を見ると。
「っ!なんでこんな背中開いてんの!?」
何故か背中の半分ほどが丸見えで、俺の右手はそこから倉田の背中の下の方まで入ってしまっていた。
さっきから皆振り替えるな~と思っていたら
こんなに背中が見えていたとは!!
倉田の白くてすべすべの背中が丸見えになっていては、それは皆見るだろう。
って俺はいつまで手を突っ込んだ状態でいるんだ!
「ごめん倉田、大丈夫?」
「………うん。」
「…?倉田……?」
なんかおとなしくなってしまった倉田の顔を覗き込むと、それはそれは頬を真っ赤に染めたとてつもなく可愛い顔になっていた。
「ごめん、背中こんななってるとは思ってなくて」
「いやっ大丈夫!別にそんなっ!」
慌ててフォローしてくれる倉田の後ろの男子が倉田の背中をガン見している。
「これ、着て。」
ブレザーを倉田の肩にかける。
うん。これでなんとか背中は隠れる。
足はしかたないけど。
「ありがと。……ごめんね、気持ち悪いでしょ?」
まだ顔が赤いまま、倉田がしゅんとする。
それは、俺に向けた言葉なのだろうか。
それとも、上野に?
「や、そんなことないよ。」
「……気、使わないで……」
「使ってない。」
どっちにしろ、俺の本心を言おう。
「可愛いよ。すごく。」
「っ~……もうっ………そんなわけないのに……」
「わかってないなぁ。」
「~っ!!!もう!はやくクレープ!!」
「はいはい。」
何となく上野に対抗心。
倉田は、まだ上野が好き。
でも、俺だって。
さぁ、倉田。
「……長期戦といきましょうか。」
「?何か言った?」
「んーん。何でもないよ。」
まだ始まったばかりの文化祭、
倉田とまわれるなんて、こんなチャンス、逃すわけがない。
あわよくば、進展することを願って。
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