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ご祝儀と2
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「それでは、誓いのキスを」
気持ちが良い程の青空の下、真っ白なドレスを着た新婦とと真っ白のタキシードを着た新郎が皆に祝福されながらキスをした。
色とりどりの花びらを空に撒かれながら嬉しそうに笑いあう二人を見て、もういいかと背を向けた。
「え、もう帰るの?久しぶりに会ったんだからこの後飲みに行こうよ」
急にガシリと肩を掴まれ、驚いた拍子にカバンを落としそうになって慌てて掴む。
「ごめんごめん。大丈夫?」
「…はい…すいません…じゃあ…」
「え、ちょっと待ってよ。俺のこと忘れたの?ねえ、顔を上げてよ」
あまり聞きたくはない声に、眉をひそめるながら顔を上げる。
茶色の革靴、長い足、グレーのスーツ、薄い色のネクタイ、腹の立つほど整った顔。
知らない訳が無い。
「はははっ、やっぱり眉が寄ってる。そんなに俺が嫌い?」
こいつは俺を
「…」
「ほら、なんとか言いなよ。あいつの結婚式なんだからサ」
いじめてた奴なんだから。
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