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俺は、とんでもないことをしてしまった。
それは、いけない事で、そして、とても狂気。
俺は、とんでもないことをしてしまった。
ああ、なんで、ねえ、神様。
俺は、俺は……
***
気がついたら、子供を誘拐していた。
何故かなんて俺にもわからない。
気がついたら。
気がついたらとしか、言い様がないんだ。
***
「おにーちゃん!いっしょにあそぼー?」
そうやって、公園で1人涼んでいた俺に笑顔で話しかけてくれたのは、親を連れていない、1人の少年だった。
一目惚れだった。
純粋無垢な瞳、泥だらけの靴と靴下、そして笑顔。
この子なら、大きくなっても一生愛し通せると思った。
この子とずっと遊んでいたいと思った。
そして、ふと気がついたら。
……俺の家には、この子がいた。
着いて、開口一番にその子はこう言った。
「……おにーちゃあん……ここどこぉ……?」
そりゃそうだよな、と思いつつ、俺はできるだけ優しく答えた。
「ここはね、お兄ちゃんの家だよ」
そう言うと、なんだあー、とホッとした様子だった。
この子は、凄く誘拐しやすい、油断の多い子だった。
翌日自分がニュースで映し出されても、
「ぼく、テレビにでちゃったよ!!ゆーめーじん!」
とはしゃぎたてていた。
確か名前は、ゆうた……?そんな感じだった気もするが、思い出せない。
何故かって?
それはね、彼には、新しい名前を付けたから。
「ねえ、[前の名前]くん、きみに、新しく名前をあげるよ」
「なあに、それー!ほしい!」
俺は一呼吸置いてから、優しく微笑んで言った。
「みのべ、ってどうk「てんてんついてる!かっこいい!それいい!」
食い気味な、よくわからない理由で、その少年の名前はみのべになった。
それから、外は危なくなってしまっただの、出たら君は死んでしまうだの、君の親は君を捨てただの理由をつけて、外に出さないように、親を思い出せないようにした。
少し、みのべくんには酷だったかもしれない。
でも、
そうまでしても手に入れたいくらい、
それくらい、みのべくんが大好きだった。
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