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翌日、目が覚めても昨日見た光景は頭から離れることはなかった。
使用人たちにうまく誤魔化し昨晩と同じく地下室へと続く階段を降りる。
扉を開けるとそこには昨晩と同じ男性が全裸で壁の端に座り込んでいた。
その男性は目隠しをされており両腕もしっかりと頭上で固定されているため身動きはほぼ制限されているようだった。
唯一出来るとすれば声を発することと、近くにぶら下げてあるペットボトルに刺さっているストローから水を摂取することだろうか。
まるで…飼育小屋だな。
「旦那様…?」
微かな足音を感じ取ったのか、かなり困惑した様子で口を開いた。
その男性が言う旦那様というのがきっと父さんの事だろう。
そっと近づき目隠しを取ってやると、その男性と目が合う。
「ん…あ、昨日の…」
父さんだと思っていたらしく一瞬驚いたように目をパチパチと瞬きさせるも、目が慣れればぼんやり見つめてくる。
「君、誰?」
「はぁ…貴族様はまず自分から名乗るのが礼儀なんじゃないの?」
得体の知れない者に自ら名乗れと皮肉混じりに生意気な口ぶりで言われ無性に苛っとくる。
「ふ…そんないかにも不機嫌にならなくても。嘘々、君のこと知ってるよ。准くん…だったかな?旦那様が時々君のことを話してくれるんだ。」
「そう。君名前は?」
「ハル、なんか女みたいな名前でしょ。旦那様が付けてくれたんだ。」
そいつは何故か誇らしそうにへラっと笑った。
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