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信じたくない
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学校が終わり家に帰ってきた蓮は、ふと疑問が浮かぶ。
家の中は暗くて父さんの靴があった。
(仕事なのにこんな早く帰ってきたのか?)
そう思った蓮は「ただいま」といいリビングのドアを開ける
暗闇の中ソファーに座ってる父さんを見つけた。
「父さん、こんな暗闇の中で何やってんの。
電気ぐらい付けろよ」
俺は電気を付け鞄を置いて父さんの方に駆け寄る
「父さ、」
父さんの顔を覗き込もうとした時。
腕を引っ張られ体制を崩し父さんの方に倒れ込んでしまった
「い、って。
父さんごめん大丈夫?」
離れようとしたが腕を強く掴まれていて顔を上げ父さんの顔を見ると、
「父さん?
なんで泣いてんの。」
父さんは静かに泣いていた。
声を押し殺して。
そして俺の事をキツく抱きしめ、
「蓮…蓮ごめんな…」
その声は今にも消え入りそうで、
俺は不安になって父さんの腕を離し抱きしめる。
「父さん大丈夫。
大丈夫だよ。何かあった?」
父さんが泣くことは無かった。今まで。
母さんが死んでしまってから俺を悲しませないためにどんな事があっても涙は流さずに笑顔だけを向けてくれてた眩しいくらいカッコイイ父さんは、
「会社が…倒産してしまって…ッ」
ハッキリと聞こえたその言葉は、俺と父さんを苦しめる四文字の言葉だった・・・。
「倒産………?」
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